こんにちは、ねっきー🔍調査系おじさんです。
実施のしやすさ等でメリットの多い郵送調査ですが、「回答率が低い」というデメリットもあります。
そこで、今回は「郵送調査で回答率を上げる方法」についてざっくり解説します。

この記事はこんな方におすすめです。社会調査に興味がある方はぜひご覧ください!
・郵送調査法を初めてしようと思っている方
・郵送調査をしてみたけど、回答率が低くて困ったことがある方
・仕事や学業で郵送調査に取り組もうかと考えている方
この記事を読めば、郵送調査の回答率の上げ方がわかりますよ~♪

回答率向上の重要性
回答率が低いと、調査結果が偏るリスクが高まり、信頼性の低いデータとなってしまいます。本記事では、回答率向上の重要性を解説します。
調査の回収率が低ければ非標本誤差が発生するため、調査結果の信憑性を担保するためには、回収率を高めることが重要である
引用:井上公人 著「郵送調査の回収率を高める要因の再検討の重要性」
井上先生が上記の通りお話されている通り、「回答率が高いほど、調査データの信頼性が向上」します。また、データの代表性も高まると考えています。
代表性のあるデータは、調査対象の母集団を反映し、より正確な分析が可能になります。逆に、低い回答率である場合は非標本誤差の一つである「非回答バイアス」を引き起こし、調査結果が偏る原因となります。
非回答バイアスとは、特定の属性を持つ人々が回答を避けることで、調査結果が偏る現象を指します。例えば、忙しい人や調査に対して関心が薄い人は回答を避ける傾向があります。これにより、調査結果が回答者の一部の属性に偏る可能性が生じます。

つまり、回答率を上げることは、元々レスポンスの弱い調査法である「郵送調査法」において必要な目標でもあり、課題でもあります。
裏を返せば、回答率が高いということは、それだけ調査企画自体に相手に協力してもらえるような課題性があったり、適切な調査手法によって行えたという証左でもありますので、調査企画者にとっては自信につながります!

「非標本誤差」が話に出てきましたが、もちろん非を除いた「標本誤差」という概念もあります。誤差については大変奥が深いので、またの機会に説明しますね。
回答率向上に有効な手段 5つの方法

回答率向上に有効な手段として5つの代表例があります。この5つに関しては、過去の研究者の皆さんが発表している論文などで有効性が確認できているものになります。各手段について詳しく説明しますね!
回答率を上げる方法1 謝礼の進呈
謝礼は、調査に協力してもらうためのインセンティブとして有効です。研究によれば、先渡しの謝礼は後渡しの謝礼よりも回答率向上に効果的であることが示されています。
回答者は先に受け取った謝礼に対して心理的な義務感(返報性の原理)を抱くため、調査に協力しやすくなります。
また、謝礼の種類も回答率に影響を与えます。ボールペンや図書カード、QUOカードなどの実物の謝礼は、特に郵送調査で有効です。
回答率を上げる方法2 事前通知(予告状)の送付
予告状は、調査の前に対象者に送付される通知の文書で、調査の目的や重要性を伝える役割を果たします。
回答率向上の研究では、予告状を送付することで回答率が大幅に向上することが確認されています。対象者は、予め調査内容を知ることで安心感を持ち、調査に協力する意欲が高まります。
予告状は、受け取る側にとって親しみやすいデザインや言葉遣いを工夫することで、さらに効果が高まります。視覚的に魅力的であることが望ましく、シンプルかつ明瞭な内容が好まれるといえます。
回答率を上げる方法3 調査票や挨拶状のデザインの工夫
まず調査票に同封する挨拶状についてですが、調査対象者に寄り添う形で文章を作成する等の工夫(私信化)をすると、回答率向上に寄与する可能性があります。
加えて手書きの署名や個別のメッセージを追加することで、受け手は調査に対する信頼感や親近感を抱きやすくなり、調査に協力しやすくなります。
また、調査票自体のデザインも回答率に影響を与えます。視覚的に魅力的で、回答がしやすいレイアウトが重要です。
研究では、調査票の色やレイアウトを工夫することで回答率が向上することが確認されています。特に、明るくポジティブな色彩は、回答者の意欲を引き出す効果があります。
回答率を上げる方法4 調査信頼性の主張
調査テーマは、回答者の興味や関心を引くような説明をすることが大切です。研究によれば、対象者が興味を持つテーマであれば、回答率が高まる傾向があります。したがって、調査設計の段階で、「調査テーマ」に対して回答者がどのような関心を持つのか検討することが重要です。
さらに、調査主体の信頼性も回答率に影響を与えます。行政機関や新聞社等、社会的に信頼されている機関や団体が実施する調査であれば、回答者はその調査に対して前向きな姿勢を示しやすくなります。
調査主体に関しては、どのような事業を行っているのか、社会調査を通じてどのように社会に貢献しているのか、説明をして信頼性を持たせるということも大切になります。
回答率を上げる方法5 フォローアップの実施
調査依頼後のフォローアップ手段として、催促状やリマインダーハガキの送付は、回答率を大きく改善する手段です。特に、催促状には調査の重要性や回答期限を強調する内容を含めると、回答者に再度の参加を促す効果が高まります。
フォローアップについては、タイミングも重要です。調査開始後、一定期間が経過しても回答が得られない場合に、速やかにフォローアップを行うことで、回答率を上げることができます。また、フォローアップの頻度や内容についても、対象者の負担を考慮しながら調整することが重要です。

いかがでしたでしょうか?ちょっとひと手間で調査の回答率が上がると思います。では、実際にどのような内容やデザインで作ればいいのか、と思う方もいらっしゃると思うので、別の記事で郵送調査に必要な文書の例を紹介したいと思います。
まとめと所感
この記事のまとめちょっと補足
- 郵送調査は、回答率を上げることで結果の信頼性が向上する。回答率を積極的に上げる取り組みをしましょう。
- 回答率を上げる方法は大きく5つある。組み合わせて取り組むことで回答率向上につながる。

郵送調査の醍醐味の一つに回答率があります。社会にとって有益な調査になっているかどうか、回答者の興味を図るバロメーターみたいなものですので、ぜひ注意して調査を設計してい見てください!
知識を深めるおすすめの書籍
林英夫著「郵送調査法」



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